ルーマニアのお土産屋さんに行くと必ずと言っていいほど目にする陶器。それもそのはず、全国各地に様々な陶器があります。
ルーマニアの有名な陶器の産地は、ワラキア地方のHorezu(ホレズ)、トランシルバニア地方のCorund(コルンド)、モルドバ地方北部のMarginea(マルジネァ)、マラムレシュ地方のSăcel(サチェル)などです。
一番有名な産地はホレズ村です。17世紀に建てられたホレズ修道院(世界遺産)の修道士たちが陶器の製造をはじめ、そのホレズ陶器の技能は2012年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。作業は分業制で、男性は土をこねてホレズ特有の赤みを帯びた器に仕上げ、女性は独特な技術と道具を使って雄鶏や蛇、魚、太陽、命の木などを、赤や緑、青、白などで色鮮やかに描いていきます。その絵柄は鮮やかで、特徴的な白はホレズ・アイボリーと呼ばれています。
モルドバ地方のヤシという都市にあるコポウ公園では、毎年6月に陶器市が開催されます。この陶器市ではルーマニア各地の陶器だけではなく、モルドバ共和国やウクライナの陶器も販売されます。公園一面に広げられる色とりどりのお皿や壺、飾り物などを見ていると、とても華やかな気分になりますよ。
※ ヤシの陶器市は6月の金~日曜日の三日間です。毎年開催日が異なりますのでご注意ください。